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ジオグラフィックとやま 『富山湾の神秘 蜃気楼』【2022/5/6】

自然と人の営みを映像で綴る「ジオグラフィックとやま」。

今回は、富山湾の春の神秘、蜃気楼です。

4時55分、水平線から顔を出す太陽…。まるで海に引っ張られるかのように、形を変えていきます。

だるま型の太陽は、冬型の「下位蜃気楼(かいしんきろう)」現象によるものです。陸上で冷やされた空気の層と海面で暖められた空気の層で温度差が大きくなり、下の部分に太陽の虚像が見えています。富山湾では、日の出の方角と気象条件が整ったわずかな時期にしか観ることができません。

下位蜃気楼は、四季を通して全国で見られます。遠くの島が浮いているように見える浮島現象や、夏の暑い日にアスファルトの道路などで、遠くに水があるように見える「逃げ水」も冬型の下位蜃気楼の一種です。沖の船やボート、海面近くを飛ぶ鳥まで、鏡に映したように反転しています。

昨日、魚津市の海岸からは、遠くの景色が上に伸びる春型の「上位蜃気楼(じょういしんきろう)」が観られました。魚津市の海岸は、全国でも数少ない蜃気楼の名所。陸地で暖められた空気が海面に流れ込み、その温度差で光の屈折が生じる現象で、黒部市生地の方向から北東の風が富山湾内に入り込むことが発生の条件です。

富山市方面では、橋を渡る車が上に反転して伸びています。景色を定点観測してみると風景が変化していくのが分かります。

なかでも最大の見応えは、今から10年前に完成した新湊大橋です。

富山湾の春の神秘、蜃気楼です。

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